五島の小さな島ツーリング[序章]
のつづきから。
は~い!
ではこれから初上陸を果たした五島の宇久島から
響の島好きツーリングがはっじまっるよぉ~~!
仮眠室の毛布を綺麗に畳んで
平家盛(たいらのいえもり)さんの像の前からスタート
あ、この家盛公ですが
源平合戦後、都落ちした後に宇久島に流れて
五島の領主になったらしいですよ、はい。 (響の豆知識/無料)
地図もナビも何にも持って来てないけど
何時もの島巡りのセオリー通りに時計回りで
周ります。
(海が近い側の車線を走れるっていう理由だけ)
背中に朝日を浴びながら
宇久平港を出て数キロ走ると
「アコウの巨樹」の看板を発見!
この看板が出てるのを見て
親切な島っていうのが判ります。
看板に従って脇道に入ると
下り坂になった先に漁港がありました。
いかにもアコウ樹がありそうな雰囲気だよ。
するとすぐに発見。
海の波がそのままザブザブ入ってくる水路の横の樹が
アコウです。
ココから見る限りあまり大きく見えないけど
近づいてみるとデカイじゃないかっ!
それにうごめくような幹がすばらしい。
生息してる場所によって崖にへばり付いてたり
普通の樹のように立ってたりと
形が様々な樹なんだけどこれは大きく
4方向へ主幹が伸びてるって感じ。
おっきいでしょ?
枝を見ると小さいながらも
実がなっていました。
イチジクの仲間の樹なので
実は小さくてもイチジクっぽい形をしてるね。
特徴である気根もいっぱい出てて
アコウ好きにはたまらない樹でございます。
朝いちばんから巨木のパワーをいっぱい頂きました。
「御馳走様」
道はこのアコウがある漁港で行き止まりっぽいけど
小さいバイクなら普通に行けそうな道が海沿いに
あったので走って見ます。
やっぱり小さな島は小さなバイクが合ってるね。
走りながらビーチコーミングが出来る道は
しばらく行くと堤防のところで行き止まり。
美しい五島の海にテンションを上げて
戻れそうな道を探して先へ行きます。
適当に選んだ道を走って県道に出ると
汐出海浜地と言う案内板が出てたので
曲がると福浦海岸というビーチがありました。
静かなビーチですが
サイドスタンドが埋まりそうです。
(砂浜の手前に停めればいいじゃねぇかっ!)
綺麗なビーチなのでゴミも落ちてないのでサイドスタンドの
下に敷く物が無いのよ。
(だから道路に停めとけばいいんだよ)
とりあえず砂を盛ってバイクを立てますが
いつBlue・bee号が倒れないかドキドキします。
とにかく小さいバイクはこんなところまで入れるんだよと
自慢したい私・・・
とりあえず小さい島なので寄れる場所は
片っ端から寄って見る作戦で寄ったビーチですが
いたって普通の海水浴場って感じなので次へ。
もうこれが島のメインの道なのか
脇道なのかあまりよく理解していないまま
走っていますがどんなに迷っても島から出る心配が
無いので緊張感ゼロで知らない道をどんどん入ります。
農地の中を走ってるかと思うと
また海に出たりしながら神浦港通過中・・・
所々にお墓があったりするのですが
何個か見ていくうちに気づきました。
「この島のお墓には十字架が無い。」
後でホテルの方に聞いたのだけど
宇久島は五島の島のなかでこの島だけ
カトリック教会が無いんだって。
五島って教会だらけのイメージがあったので
ちょっと意外だ。
神浦港を抜けてしばらく行くと
自然いっぱいの海岸が見えてきます。
「平原草原」
その大草原の端っこにこんな塔が建っています。
「家盛公上陸記念塔」
ここから上陸して五島地方を治めたって事かな?
とにかくこの塔がある周辺の景色が
良いったらありゃしねぇ。
道の周りもそうじゃない周りも
ぜ~~んぶ草原。
草原と海しかない風景。
ゴルフ場になってるエリアもあるので
どこでも入って良いわけじゃないみたいだけど
それ以外の道は大丈夫。
草原の先は岩ゴツゴツの
男っぽい荒磯が崖が続いていて
草原との対比が素晴らしい。
走っては停まって写真を撮ったり
また走っては停まって写真。
先に進まねぇ~し。
なので帰ってから写真整理すると
おんなじ様な原っぱの写真だらけだったので
パラパラ写真は貼らない主義なので大幅にカット。
平原草原の終盤に見えてくる
広大な場所。
ここは九州。
まだ私を感動させてくれる風景が
九州に残っていました。
こ~~んな広いところにわたしだけ・・・
(ついさっき青物釣り師の車が草原をの中を走り去ったケロ)
平原草原を出た後も美し海が続きます。
県道160号線(たぶん島のメイン道路)に出たり
脇道に入ったりを繰り返しながら
走れる道は全部塗りつぶして行くイメージで散策。
(行き止まりもいっぱいあります)
日本離れした風景の中に
日本らしく棚田もありました。
3月上旬なのにもう田植えの準備してるよ。
二期作かな?
それにしても五島の土ってこの島に限らず
酸化してる為なのかどうかわからないけど赤いよね。
たまにこんな田んぼを見るけど
農業よりも畜産をしてる農家が圧倒的に多い気がします。
ミネラル豊富な草を食べてるので
美味しい黒毛和牛が育ちそうです。
「木場」と言う地名のところから
青いバイクは再び海に出そうな道へ
するとまた島らしい漁港に行き当たりました。
漁港と言っても船は一隻しかないけどな。
島の漁港を何か所か見たけど
あまり漁船の数は多くなくて
多分だけど消費地から離れてるので
思ったより漁業で生計を立ててる人は少ないのかも。
しかしこの木場の漁港って
日本離れした感じがカッコイイ。
港のすぐ横にある高台に登って見ます。
草原の道をいっぱい走ったので
あまり気にして無かったけど
こんな道も他じゃ見れない道だよね。
てっぺんまで登って
見下ろすとまた絶景なんだなこれが。
「ヒァッポーーー!」
海がこんなに近いのに
ヒバリがいっぱ鳴く丘からの眺めに鳥肌を立てながら
もっと眺めが良さそうな場所を目指してみることにしましょう。
木場の港から移動して
ちょうど宇久島の中央にある城ヶ岳へ
ほぼ山頂までバイクで行けます。
何時もの事ながらわたししかいませんが
ここからちょっとだけ自分の足で登って山頂へ
軍港である佐世保の電波基地の跡が残る
山頂は258mとあまりスペックは高くないけど
周りに高い山が無いので見晴し最強!
あの「飛べそうな気がする」錯覚が
わたしを襲いますわ。
島の北部 ↑
春らしく少し霞んじゃってるけど
海も綺麗だし農地もパッチワークみたいですっごく綺麗。
普通なら田園風景なんだろうけど
ここは牧草を植えてるので3月だけど
緑がめっちゃいっぱいだよ。
島の北東の先端には灯台も見えます。
灯台は後から行くので
方角をここで確認してわたしの脳内GPSにインプット。
では飛んで・・・
城ヶ岳のもう一つのピークの方にも行ってみましょう。
こちらも旧海軍の石垣の跡が残ってるのですが
基礎部分がほんのちょっとだけあるだけなので
3分で調査終了(笑)
その代わり石垣で囲まれた中に観音様が納められている
愛宕様って言う場所がありました。
遺跡っぽいですね。
小さな穴から石垣の中に入るのだけど
足がいっぱいある虫さんがいらっしゃいそうなので
一瞬覗いただけでここも速攻で調査終了。
では再び海沿いへ
細い道を入って行くと太田江海岸の入り江に入り
その先に三浦神社がありました。
港には必ずと言って良いほど神社があるのですが
この三浦神社には蘇鉄の巨樹があります。
ここだけジャングルみたい。
横に這うように伸びる太い幹が
龍みたいです。
この蘇鉄には悲しい娘の伝説があって
境内の石や蘇鉄の葉を持ち帰ると
大嵐になるんだって。
と、初めてみる景色に夢中になり過ぎて
もうお昼になりましたがご飯の前に
一番行きたかった場所へ行くよ~~!
ポコポコポコーーーー!
島の細い道に可愛い音を響かせながら
やって来たのはさきほど
脳内GPSにインプットしていた対馬瀬灯台。
なんというロケーションなんでしょう!
草原の中の一本道の先にポツンと立つ
白亜の灯台だなんて絵になり過ぎじゃネ~か。
遊歩道に見えるかもしれませんが
こんなに細くても車道なので
歩かずに到達できるおじさんにとっても優しい灯台でも
ありました。
「対馬瀬灯台」
初点燈は昭和53年(1978年)と比較的に新しい灯台ですが
建ってる場所がなんとも風光明媚じゃございませんかっ。
灯台を経由して続く細い道はまだ先まで続いていて
海岸に降りる岩場のところで行き止まり。
わたくし、
みんなとワイワイと楽しくツーリングするのも好きですが
こんな自由気ままな一人旅も大好き。
こんな所を大勢で走りまわれないもんね。
行きたかった灯台の岬も制したので
そろそろお昼ご飯にしましょう。
とりあえずフェリーの着いた平港へ行けば
食べるところはあるでしょう。
スタート地点に戻るの?と思うかもしれないけど
島を横断するのに最短の道を行けばどの場所に居ても
10分もかからね~んだよ(笑)
フェリーターミナルの喫煙コーナーでたばこを吸ってた地元のおじさんに
食事が出来るお店を聞いて今日のランチはココとする。
「かっちゃん」
わたしよりオネーさんな方が一人で切り盛りしてる
お店ですが注文したメニューはテキパキと出てきます。
何にしようかと迷ったけど
懐かしい鯨のカツがあったのでくじらカツカレーにしてみたよ。
わたしの幼少期は普通に食卓に出ていた食材で
今日はトンカツ?とよろこんで食べると
鯨でガッカリと言う思いをした懐かしい奴です。
「そうそう、こんなしょっぱさだったよ」
「これこれ、この歯じゃ切れない硬さだよ」
今は貴重過ぎる食材に感謝しつつ
懐かしさを噛みしめながら頂きました。
ごちそ~さま~!
では宇久島の後半戦に行ってみよう。
ちょうど町に戻って来たので街中も散策ね。
「東光寺」
家盛公代々の菩提寺らしく
この赤い山門がとっても目を引きます。
この赤い山門をくぐると御本堂です。
建物は素朴なたたずまいですが
妙に南国チックなんだよ。
そろ~りと本殿の入り口の引き戸を開けて
中に入ると・・・
ドキッ!
閻魔さん!
突然目が合っちゃうのでドキッとしちゃうよ。
鯨組の浄財遺物である閻魔大王像と言うことらしいです。
閻魔様や十王像にしっかり手を合わせてから
まだ行ってない島の東側へ
港の集落を抜けると
民家がすこしずつ減るとかじゃなくて
スパッと景色が切り替わります。
そしてやっぱり海に出るのであります。
また海?とお思いかもしれませんが
島めぐりしてると9割は海になるのは
仕方ね~んだよ。
でも、同じ島の海でも場所が変われば
また違うもんなんだよ。
「宇久サンライズマリンパーク」
なんでしょう?
3月なのにこのトロピカルな感じは。
夏は賑わうんだろうね。
今はこのビーチをわたしが独り占め。
さらに海沿いの道を進みます。
畜産をしてる農家が多いので
アチコチでこんな長閑な風景が見れるよ。
春だね~~。
普通に海沿いの道を走っていましたが
「長崎鼻シーサイドロード」の案内が出たので
さらに海沿いへ
「ほぼ海岸」って場所を走れちゃうよ。
すると灯台発見!
あれ?この灯台はノーチェックだったぞ。
この灯台なんだけど
近そうに見えるでしょ?
でも、こ~んなに離れてんだよ。
どうも潮が引いた時にしか行けない灯台らしく
今まさに潮が引いてる時です。
わたしって「持ってる」って事なのか?
石ころで足首を「グキッ」とさせないように
注意しながら・・・
「肥前長崎鼻灯台」
最後のフィニッシュ付近は岩のりでツルツルで
スッ転ぶ恐怖と戦いながら10秒ダッシュ。
初点燈は昭和35年で先ほど見た対馬瀬灯台よりも
先輩です。
あまり灯台が立ってるようなイメージじゃないところだけど
岬ってわかるような地形じゃないので
この灯台が必要なんだろうね。
肥前長崎鼻灯台の沖には
古志岐灯台が見えます。
かっこいい岩のてっぺんに灯台が建ってるけど
あれは船をチャーターしないと行けそうにないな。
小さな青いバイクは灯台を後にし
長崎鼻シーサイドロードの続きを走ります。
すると、予感はしてたけど
やっぱり五島の海のポテンシャルは半端なかっぱ。
出たよ。
いつか出て来るんじゃないか?と思ってた
クラクラする海が出て来たよ。
海外旅行でなら良く目にするような海かもしれないけど
原付バイクで見れるこの海の存在は貴重なんだよ。
こんなコバルトブルーな海は隣の
大浜海水浴場まで続いていて
ここでまた私の九州LOVE度が上がりまくり。
Blue・bee号をビーチ脇に停めて
砂丘を歩きます。
(今回は素直に道路に停める学習の出来るわたし)
波の音がかすかにしか聞こえない
静かなビーチが目の前に・・・
ここはずっと眺めていても飽きない。
ビーチコーミングして気持ち悪い漂着物を探したくても
なんにも無いのが見渡せてしまうくらい綺麗。
誰もいない汚れてない
白浜を腹黒い響が汚します。
はい、もうこの海見たのでもう大満足。
ちょうど島の道も一周したので
そろそろ港へ戻ります。
とりあえず明日は早い時間のフェリーに乗るので
ここで給油。
ハイオクはありますが
カードは使えませんのでご注意を。
ホテルの方は宇久平の端っこの崖の上に建つ
宇久シーパークホテルを予約していて
一応島巡りで時間がどれくらいかかるは不明だったので
チェックインを19時にしていました。
で、今、何時かと言うと14時半(笑)
まだ遊べるけどもうこの島を一周半くらい周ってるし
入ってない脇道はみんな人んちみたいな
道しか残ってね~んだよ。
それよか今日は揺れる船で来て
ヘンテコな時間に上陸したりと疲れちゃったので
もうホテルに入ります。
時間外なので無理かな?と思ったけど
やっぱり島の時間は人にやさしいようで問題なく入れました。
しかも一番風呂を楽しませていただいちゃったよ。
露天風呂は無いけど
窓から見える景色もなかなかよろしい。
お風呂でサッパリした後はホテルの送迎で
街まで送ってもらいます。
(街は見えてるけど崖の上に建ってるホテルなので坂があるんだよ)
何時もの一人旅の時は街に出て
地元の人が利用する居酒屋とかに飛び込みで
入っちゃうのですがさすがにどのお店が夜に開くのか
判らないのでホテルの方に「雫」ってお店を予約してもらったよ。

がっつり食べて飲んで
またホテルまで送迎してもらってま
たお風呂をいただきます。
ホカホカしたまま横になると
スゥーーと意識が遠のくように眠りについて今日は
宇久島の余韻を楽しむ間も無いままおしまい。
明日は次の島に行くので
みなさん寝坊しないようにしてくださいねぇーー!
つづく



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